原油先物価格が1バレル100ドルに到達するほど高騰中です
ども。投資軍師かんべえです。
今回は高騰中の原油について投資方法も併せて検証してみたいと思います。
原油先物価格高騰中
まずは原油先物価格のチャートを見てみましょう。
引用元:チャート広場
2020年にはマイナス価格になった原油価格ですが、ロシア情勢もあり、現状は100ドルまで高騰しています。
参考:原油先物価格がマイナスまで大暴落!どういうことなのか?今後の投資戦略も
今後もロシア情勢等により高騰が続く可能性はあります。
原油先物価格の注意点 決して底堅いわけではない
原油に投資する際の注意点はチャートが「先物価格」であるという点です。
毎月限月を迎える先物は都度、期先の限月に乗り換えをします。
この際、期先の価格が高い場合は「コンタンゴ」低い場合は「バックワーデーション」と呼ばれます。
一見すると、原油価格は底堅く見えるわけですが、これは毎月価格を乗り換えた結果です。
以下の記事で詳しく書いていますので参考までに。
結論から行くと
長期ナンピン投資をするのは向いていない
空売りナンピンも向いていない
ということです。
原油ETFには価格調整がないので、チャートを見ると、このように下落がずっと続いている感じになります。
参考:ヤフーファイナンス
原油先物チャートと比べると何が違うか?
原油先物価格は2013年の価格に戻しています。ナンピンしておけばいずれ元値に戻るのでは?と勘違いさせられてしまいます。
ですが、これは毎月の価格調整を繰り返した結果です。
例えばこのような感じで
価格が下落しているときは期先は価格が高くなると想定されますので、19ドル⇒26ドルまで調整され、また1ヶ月の間、また、下落をしていきます。
ETFでは価格調整がないので、そのまま下落していくので、2013年の元値にはなかなか戻ってきませんね。ナンピン買いをしてしまうと、回収できなくなるわけです。
原油先物価格は以下で見れますので参考に
※ただし、原油価格が高騰を長期間続ければ、逆の現象が起きます。100ドル前後を1年以上維持すれば、恐らく、ETFも元値に戻るでしょう。
原油先物に投資する方法
原油先物に投資する方法ですが、主に
- ETF
- CFD
があります。
投資法 | CFD | ETF |
概要 | CFD(差金決済取引)で原油先物に投資ができる。 | 原油先物価格に連動する上場投資信託。 |
メリット | ・24時間取引可能 ・レバレッジ20倍までかけれる ・コストが安い ・信託報酬等がない ・原油先物に直接投資なのでわかりやすい ・少額から投資可能 |
・通常の株式と同じように取引できる ・少額から投資ができる ・現物投資のため元本以上の損失はない ・ダブルブルやベア等、様々な銘柄がある |
デメリット | ・CFDの理解が必要 ・レバレッジをかけるとハイリスクトレードになる ・取引の仕方によっては元本以上の損失が出てしまう ・長期保有は安全ではない(価格調整の理解が必要) |
・24時間取引ができないので深夜時間帯に原油価格が大変動したとき取引のチャンスを逃す ・値幅制限もあるので、1日だけ原油価格が高騰するようなことがあったとき、制限以上利益を得れない ・連動指標がわかりにくい ・長期保有が安全そうに見えるが実は危険 ・コンタンゴの理解も必要 ・信託報酬等の維持コストがかかる |
総評 | 原油投資をするならおすすめはCFDです。24時間取引ができますし、コストも安く、原油先物に直接取引ができるのでわかりやすいです。CFDはFXの商品バージョンという感じで決して難しくはありません。原油に投資するなら、CFDをマスターしておきましょう。 | 通常の株口座で取引ができるので取引はしやすいです。ただ、連動指標がわかりにくかったり、信託報酬がかかったりと、コスト面でもあまりおすすめできません。特に日本の取引時間帯でしか取引ができないので、時間外に原油価格が一時的に高騰した場合等、利益を得るチャンス逃してしまいます。 |
おすすめ口座 | ・GMOクリック証券CFD | ・松井証券 |
評価 | ★★★ | ★★ |
参考:原油先物に投資する方法
CFD:デイトレーダー向き
FXの商品先物バージョンがCFDです。
レバレッジをかけることができる点、ショート(空売り)もできる点がメリットです。
ですが、初心者には向いていません。短期トレード、デイトレーダー向きになります。
また、CFDでは毎月価格調整があり、長期ナンピンをしてしまいますと、強制ロスカットしてしまうリスクがあります。
原油先物CFDはGMOクリック証券等でできます。
ETF:現物投資家向き
原油先物ETFには主に以下の銘柄があります。
- WTI原油価格連動型上場投信(1671)
- ETFS WTI原油上場投資信託(1690)
- (NEXT FUNDS)NOMURA原油インデックス上場 (1699)
- NEXT NOTES 日経・TOCOM 原油 ダブル・ブル ETN(2038)
- NEXT NOTES 日経・TOCOM 原油 ベア ETN(2039)
ETFは現物取引が基本ですので、買った資金以上の損失が出ることはありません。
今のところ上場廃止になった原油ETFはないので、長期保有も一応は可能です。
ただ、チャートをみてもわかる通り、下落が長期間続けば、価格調整が株価に影響し、どんどん下落を続け、塩漬け、回収が難しくなるリスクがありますので要注意ですね。
CFDより少額でできる点、現物取引ができる点がメリットです。レバレッジはかけれませんが、レバレッジをかけたETFやベアETFもありますので、そちらで対応可能です。
ETFはどの証券会社でも取引ができますが1日約定代金50万円未満まで手数料無料の松井証券がおすすめです。
原油に今からでも投資をすべきか?
さて、今からでも原油に投資をすべきか?という点ですが、個人的にはおすすめできません。
やはり、もう、高騰してしまっていて、タイミングとしては遅いという点。
ルーブルと同じく、情勢によって、乱高下、ギャンブル投資になってしまう可能性があり、堅実投資には向いていません。
ただ、私自身、原油先物がマイナスになったときに買ったETFが未だに残50株ほど余裕しており
これはもう少し保有を続けようと思っています。
原油価格高値圏が続けば、もう少し価格を上げてくれそうです。
もちろん、これからも原油価格が高騰すると、自身があるのであれば、投資もありだと思いますが・・・。
ギャンブル投資をするのであれば、CFDで短期でトレードをするのが良いでしょう。
個人的にはベアETFを買うかもしれません
原油先物価格、このまま高騰を続けていくのが濃厚ですが、1~2年後あたり、ベア投資信託を買ってみるかもしれません。
2~3年周期で原油価格が高値相場から安値相場になっていますからね。
いずれにしても、しばらくは静観です。
今後の見通し
ロシア情勢が解決したとしても、果たして原油価格が下がってくるのか、微妙なところです。
これから米国利上げ、リセッションに入ると想定した場合、商品先物系に資金が集まる可能性が高いからです。
やはり、しばらくは静観したいと思います。
まとめ
原油先物投資は難易度が高いです。価格調整を理解していないと、うっかり、長期ナンピン塩漬けとなってしまいますのでご注意を。
ひとまず、堅実トレーダーの方は静観が正解だと思います。引き続き注目していきましょう。
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